買付日記 パリ2010編
買い付け日記 2010 パリ (モノホワイト店長代理)
モノホワイト店長が『現在第2子妊娠中』のため、さすがにヨーロッパまでの飛行機は無理ということで、今回は旦那が店長代理での買付け旅行に行ってきました。
ブログでも紹介しています、こちらもどうぞ
店長の工房日記 カテゴリ「パリ」
到着まで 2010年9月14日 晴れ
朝一番の福岡発、店長と長男に見送られつつ成田行きに搭乗。
天気もよく、楽しい買付け旅行になりそうな予感。
豆ちしき ~ 両替 ~
成田空港内で現地について必要な最低限のお金を両替。
いままでの海外旅行では、現地での両替がレートが良かったので今回もそのつもりで最低限の分だけを両替したのだけど、なんと実はこの成田空港でのレートが一番よかったんです。
そして後にパリでレートの良い両替所を探すのにも苦労することに・・・(*_*)
下調べができていませんでした。みなさんも下調べは大事です。
ちなみにこのときのレートは
成田空港→111.3円/1ユーロ
シャルルドゴール空港→119.5円/1ユーロ
パリ市内(もっとも安かったところ)→111.9円/1ユーロ
パリ市内(もっとも高かったところ)→124.3円/1ユーロ
豆ちしき ~ 荷物をおくる ~
今回買付する予定ものは小物類と生地やレース、あとはカード類となるので量的にはそこまで大きくなることは無いはずですがもちろん1バックでは入りません。どのように持ち帰るのがベターかちょっと考えてみました。
本当はどういった方法で持ち帰るのが一番良いかということで考えてみたんですが、
1.飛行機の預け荷物として追加料金を払って、自分で持ち帰る
2.宅急便や郵便で送る。(エアー便は高いのでシップ便となる)
実際に追加の荷物で持ち込むのにいくらかかるのか、今回利用したブリティッシュエアラインのカウンターで確認。
ちなみに追加料金は荷物を途中の空港で受け取りしなければ、最初に乗る航空会社規定の追加料金で、支払いは荷物を預けるときになっている。
ブリティッシュの場合は荷物が2個になった場合、日本円で約5000円とのこと。
(※BAの場合エコノミークラスは手荷物1つ+PC or ポーチなど+預ける荷物1つが基準。それ以上になると追加料金が必要。預け荷物は1つ32キロまで。)
郵便や宅急便で送ると最低でも大きなダンボール箱2つ以上になるだろうから、荷物の追加料金と同等か、少し高い程度というところでした。
ヒースロー空港
ロンドン・ヒースロー空港は今回初めてだったけど、実は飛行機が遅れるので有名とのこと。
今回はロンドン・ヒースロー空港への到着が50分遅れ、乗り換え便への手続きも必然的にすべてダッシュ。空港好きなので見て回る時間がなかったのがちょっと残念だったけど、とりあえず無事に間に合ったので良かった。
パリ到着
到着が遅れたのでタクシーでパリまで。今回はアパルトメントを利用だったので、到着の遅れを伝えて現地で待ち合わせ。夜遅くでしたがいやな顔せず親切に対応してもらえました、ありがとうございます。
2010年9月15日 雨のち晴れ
パリの地下鉄『メトロ』で移動
移動はもっぱらこのメトロを利用しているのですが、実はこの古い通路や雑な感じがする地下鉄がかなりお気に入り。
地下道の雰囲気、流しの人やバンド、お洒落なパリジャン、その空間にいると自分がちょっとおしゃれになった気分になれます(勘違い)。
でも、電車がまだ止まりきっていないのに降りていく人、タバコを吸いながら地下鉄を運転している人を見てびっくりでした。
なんとも自由な感じです。
まずはモンマルトル地区へ
この日はモンマルトル地区の生地屋街で買いつけ。
まずは腹ごしらえから、サクレクール寺院の目の前で朝食『バゲットサンドとビール』。
オムレツバゲットサンド、残念ながらここのバケットはイマイチでしたが、とりあえず自分へのご褒美、ビールがうまい。
豆ちしき ~ エバーノート ~
今回はスマートフォンを使って、『エバーノート』というソフトで日本にいる店長とやり取りしながらの買付けを計画。
方法は
① 買付けしたい商品が置いてある店舗を回る。
② そのなかで目がついた商品があれば写真や動画をとり、それに金額や雰囲気をコメントにつけてエバーノートにアップ。
③ 日本にいる店長が自宅のPCでエバーノートを確認して、その内容に対する回答をそのままエバーノートにアップ。
目に付いた商品をどんどんエバーノートにアップして、別の店舗を回っている間に返事をもらう。
これなら日本にいる店長と一緒に商品を選んでいるような感覚。
写真も十分な解像度で送れるし、動画は特に状態が伝わりやすくて良かった。商品ごとにコメントも入れることができるので混乱することもなくて、とても重宝しました。
今日の買付け
自分なりの買付のルールとして、1箇所での買付け量の目安は「自分が持てる限界の重さ」。移動がメトロ+徒歩なので。
生地は見た目軽そうだけど、全部で30mともなるとかなり重く、このあたりが限界でした。購入するときはもちろん全ての店で値引き交渉をしながら買う。
値引きが上手くいくと嬉しいし、全然引いてもらえないとちょっとへこみます。
そして値引きが大きいとグッとテンションアップ!でも本当の値段は?って思えたりして。
2010年9月16日 晴れ
写真を撮る
今回の買付け旅行での目的のひとつに写真を撮ることがあった。
せっかくのパリ、写真をとらなければ。
カメラの腕はさておいて、出来るだけたくさんの写真をとれば、中にはいいものが入っているはず「数打てば当たる」です。この日はエッフェル塔、凱旋門の写真をメインに。もちろん移動中の街並みや気になるお店などなど。
エッフェル塔と凱旋門はどちらも街の観光名所だけあってたくさんの人。
写真をとっていてふと気が付いた。前回パリに来たのは2月、観光客の姿も少なく寒い時期で街で見かける人々はみんなお洒落していて「パリの街ってかっこいい」と感じてた。
くらべて今回は観光客も沢山で、まだ温かい時期だからかまちなかのお洒落な感じがあまり感じられませんでした。
個人的にですが、「ちょっと薄曇り」の「寒い日」に「雲の隙間から光が差してる」雰囲気がパリには似合ってて好きです。
今日の買付け
この日の買付けは旅行前にインターネットで下調べしていた3件の生地屋を回ることに。
まずはパリ市内の大きな手芸店『Mode and Travaux』。
残念ながらここではめぼしい物はみつからず、品揃えると日本の『サンカクヤ』のような雰囲気でした。
2件目は『Bouchara Haussman』。
わりと大きな店で、レースなどを扱っているという情報だったんですが、調べた住所に行ってもお店がない。
建物の写真を確認するとその建物は『H&M』になっていました。
別の場所に移転したのか、つぶれてしまったのかがわかず残念ならが断念。
3件目は『Jemtex』。
この店は高級レースなどを扱う店。ナビで住所を確認しながらお店を探しました。
ここは金額的にはちょっと高めの生地やレースがメインでしたが、気になるものが数点あったので店長と相談していつくか購入してきました。
すごくきれいなレース、金額的には予算オーバーだったのですがとても良さそうなものだったのでそれも買ってきましたよ。
豆知識 ~ インターネットの情報 ~
買付け前の下調べはインターネットが中心でお店のHPや一般の方のブログを検索した調べていきました。ただ、なかには情報が古く「行ってみたら店がない」「目的の物が無い」ことが思っていた以上に多く感じました。
情報を探すときに「時間的に行けるのはこのくらいかな」と、ある程度の情報を集めたところで満足していたのですが、「情報の鮮度や信用度」も考えて、また「このお店はなくなっていることもあるかも」など仮定し、情報を多めに集めておくことをおすすします。
代替案を多く含めておくこと、時間が限られたなかで賢く過ごす方法の1つかと思います。
2010年9月17日 晴れ
美術館めぐり
パリでも目的の1つに「インスピレーションを得るためにいろいろなものを見る」ことがああります。
新しい商品をデザインするとき、見てきたものや経験を活かせるように「ヨーロッパの歴史」や「文化」にすこしでも触れたい。そう思っています。
前回パリに来た時は「ベルサイユ宮殿」「シャンティティ城」「ノートルダム大聖堂」「オペラ座」と、街中にある小さな教会を見てまわったのだが、美術館に行けなかったので、今回は美術館に行く時間を取りました。
行ったのはオルセー美術館とルーブル美術館。
ルーブル美術館はやはり人が多く、1度目に行った時はかなりの人が並んでいたので、先にオルセーにいくことにしました。オルセーの入り口にはルーブルと比べると10分の1くらいの人で、15分ほどで中に入れました。
オルセー美術館はオルレアン鉄道の終着駅だった建物をそのまま利用している美術館。
展示物は1848~1914年の物で、ゴッホやモネなどの作品がある。
オルセー美術館内にいたのが3時間ほど、半分くらい見れたくらいです。
オルセー美術館は以前内部での写真撮影もOKだったらしいのですが、現在は写真・ビデオ撮影禁止になっていました。
次はルーブル美術館、古代~1857年の作品を展示してあるそうです。30万点以上の作品があり、『モナリザ』や『ミロのヴィーナス』をはじめ世界の美術品が展示されています。
ルーブル美術館はとても広く、残念ながら1日で回れる広さでなかったので、一番興味があった絵画のコーナーを中心に全体の4分の1程度を見てまわることになりました。
ヨーロッパの古い絵画はすごく見ごたえが、その大きさや、質感、表現力などどれも圧巻されました。
ほとんどの絵画は目の前で見ることが出来、触ろうと思えば手が届く状態にあることもちょっとビックリでしたが、それだけに絵画の質感や雰囲気が伝わってきます。
「新しい感性を手に入れる」「自分の持っている完成に刺激を与える」それを実現できる場所だと思います。
ステイはアパルトメント
宿泊先をどこにするのか。すごく興味があるのは「お城への宿泊」そして「有名なホテル」、でも「一人だし、、じゃなくて予算が、、」ということで、現実的には「安いホステル」「ユース」「アパルトメント」のいずれかというところです。
その中で気になっていた「アパルトメント」を始めて利用してみました。
アパルトメントとはアパートのことで、パリではアパートの一室に家電や食器などをそろえて、日・週・月単位で貸してくれるところがたくさんあるようです。
自分が感じたアパルトメントの良い所は
『キッチン・食器がついているので自分で料理が出来る。』
『荷物を広げるスペースがある。』
『現地に住んでいる気分になれる。』
『洗濯機が部屋についていて、いつでも洗濯できる。
実際に部屋をみてみると、利用料金はちょっと割高な気もしたのですがパリに自分の部屋がある気分を味わえるのはいいと思います。
本当は『朝マルシェで買い物して、夜飯は現地の食材を使って料理』をしたかったのですが、残念ながら時間的余裕がもてず、体力・精神力の問題ですっかり電子レンジのお世話になってしまいました。
現地の食材での料理をしてみたかったのですが、、
短期でアパルトメントを利用するのであれば、二人以上で泊まるのにはすごくよさそうです。パリで誰かが待っている部屋に帰って、一緒に食事を作ったりできれば、パリに住んでいる気分がを存分に味わえそうで、かなり楽しそうです。
今回と利用したアパルトメントは、古い建物なのでエレベーターはもちろん無く、フランスの古い建物によくあるとても狭い螺旋階段。
雰囲気的はとても好きなのですが、これで5階ともなると荷物を持っての昇り降りはちょと大変ではありました。
それと日本の固定電話への発信無料の電話やWIFIがついているところが多いようで、今回はこれ、すごく助かりました。
2010年9月18日 晴れ
食事
部屋に電子レンジがあったので、スーパでレトルト食品をいくつかチャレンジしました。
板状のパスタにミートソースがかかった「Tagliatelles Bolofnaise」、ポテトとベーコンにホワイトソースがかかったもの、これがどちらもとても美味しかった。
値段も1つ4ユーロ前後でリーズナブル。これにワインで、自分にとっては十分幸せでした。
プチ贅沢でムール貝を食べにいきました。
今回はワイン蒸しではなく「グラタン風」。これがすごく美味しかったのです。
お店はこちらで有名なチェーン店の『Leon de Bruxelles』。
オリジナルビールはいけてないけど、このグラタン風のムール貝は本当にお勧めです。
今回利用したアパルトメントの会社のフランス人の方におすすめのレストランを聞いたら
「パリ市内のフランス料理は高いところが多すぎる。安くていいところもあるのだが、フランス語がわからないとオーダーが難しい。(ちなみに自分はフランス語できません。)一番のおすすめはジャパニーズで、金額もそんなに高くなく、味も美味しい。あとはケバブかな。フランス料理も郊外に行けば安くておいしいところがあるよ。」とのことでした。
う~ん、日本料理を進められるのは微妙です。
とりあえずケバブは食べた、5ユーロでお腹いっぱい。たしかにリーズナブル。
クリニャンクールの蚤の市
ここの蚤の市はとても広く、パリのなかでは最大規模の蚤の市。露天商が約3000軒あり、家具や食器・美術品・雑貨・骨董品・アクセサリーなどなど、たくさんの商品が並んでいる。
中には本当にガラクタにしか見えないものから、とても手が出ない高級品までさまざま。色々なものを見れるので、ぶらっと見に来るだけでも楽しい。毎週土曜日~月曜日開催
目的の店を一通りチェックして日本にいる店長に相談しながら購入。
特に店長がすきそうなベビードレスなどが置いてある店を発見し、動画を送ると店長興奮。前回ここに来たときには無かった店で、きれいな商品がそろっていました。
2010年9月19日 晴れ
ヴァンブの蚤の市
ここには4年前もきていて、そのときには古い大工道具や雑貨、アンティークのレースなどを置いているところがあり、小規模だがおもしろい蚤の市だなと思ってました。しかし今回来てみると、アンティーク系の古いものは一切なく、商品は家庭にありそうな、いらなくなったCDや洋服・古い携帯電話や子供のおもちゃなどがほとんど。
もともと小規模だったが、さらに小さくなってました。
もう古いものをここで仕入れるのは難しいかも。
写真を撮る
歩きっぱなしのハードスケジュールだったけど買付けも無事終了。
後りの時間はリラックスと、写真を撮る時間にしました。
2010年9月20~21日
帰国
帰りの飛行機は月曜日の便ということもあってか、シャルルドゴール空港内はすごい人。
チェックインカウンターと出国検査のところに人があふれていました。
セキュリティーチェックも厳重で、なかなか人が流れない状態。
このときはチェックインから出国手続きまでに2時間くらいかかってしまいました。
残念なことに時間的な余裕がなくなり、アンタックスの手続きができませんでした。
手続きがあるときは、結構余裕持って空港にいったほうが良いようです。
隣の席
一人で旅行する時は、飛行機で隣がどんな人かでも気分が全然ちがってくます。
行きの成田ではイギリス便が日本人のご夫婦で、フランスに住んでいる息子さんのところに行かれる途とのこと。
イギリス→パリは隣の席のひとは多分フランス人男性だと思うが、到着までずっと寝ていたので何も話をしていない。
帰りの便のパリ→イギリス便の飛行機の中で隣の席になったのが『ファビアン』というフランス人男性。
彼は奥さんが日本人で、いま奥さんが親の具合が悪いということで子供たちを連れて日本に帰っていて、それで3週間ほど日本に行くとのこと。
彼も同じ成田へ行く便に乗る予定だったんですが、飛行機が遅れパリでの乗り換え便に乗れませんでした。
この成田便への乗り換え予定だったのは自分達2人だけだったようで、別の便を手配してもらうことになり、空港の中でそれぞれ次の便まで5~6時間のウエイトに。
彼と一緒に飯を食べにいったり雑談したりで、偶然隣の席がフランクに話しかけてくれる彼だったから待ち時間を楽しく過ごすことができ、すごくラッキーでした。
ファビアンありがとう。
そういえば彼が言った言葉のなかで、一番印象に残っているのが「イングリッシュフードはマズイ。イングリッシュフードで美味いものは食べたことが無い。唯一美味いのはフィッシュ&チップスだけ。」
もちろん彼と一緒に食べたのはフィッシュ&チップス。飲み物はビールで乾杯でした。
買い付けた商品たちはモノホワイト店長がデザインして商品化し、順次アップしていくのでお楽しみに。小物やそのままで出せる商品は、できるだけ早くアップしたいと思います。